徳島視整体研究所

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2018年12月27日

ニュース・解説

iPS角膜の臨床研究、阪大審査委が承認…来年5~6月に移植へ

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人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から角膜の細胞を作り、目の病気の患者に移植する大阪大の臨床研究計画について、学内の審査委員会は26日、条件付きで承認した。阪大は来月にも厚生労働省に申請し、承認を得た上で来年5~6月の実施を目指す。

 阪大の西田幸二教授(眼科学)らが、角膜上皮幹細胞疲弊症の成人患者4人を対象に行う。iPS細胞を使う阪大の臨床研究としては、既に心臓病治療が厚労省に認められている。

 計画ではまず、京都大が備蓄する医療用のiPS細胞の提供を受け、角膜の細胞に変えて円形シート(直径3・5センチ、厚さ0・05ミリ)に加工。患者の角膜の損傷部を手術で除去し、必要な大きさに切ったシートを貼り付ける。移植後は1年間、安全性と有効性を確かめる。

 この日の審査では、移植した細胞の安全性やがん化リスクなどを議論。計画自体への異論はなく、患者への説明文書を分かりやすく修正するなどの条件付きで認められた。

 厚労省によると、角膜上皮幹細胞疲弊症の患者を含む角膜の移植希望者は1624人(昨年度末現在)。移植には献眼が使われるが、国内の提供数は昨年度869人と慢性的に不足し、海外からの輸入に頼っている。将来的にはiPS細胞の利用で不足分を補える可能性があるといい、審査終了後、西田教授は「iPS細胞を使えば品質が高く、より治療効果が見込める移植用の角膜を作製できる。6年後の保険適用を目指し、計画を進めたい」と話した。

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【角膜上皮幹細胞疲弊症】  5層構造の角膜のうち、最も外側にある「角膜上皮」が、先天性の病気や薬の副作用、感染症などで損傷して起きる病気。角膜が濁って視力が低下し、重症化すれば失明の恐れがある。角膜移植が必要な患者数は数百人程度とみられる。

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